2018年09月03日

猛暑、酷暑の今年の夏です。

不要不急の外出は控えてください、なんてニュースで言っていたくらいの暑い日でしたが、そんな平日の午後、国立近現代建築資料館で開催中の「建築からまちへ 1945-1970 戦後の都市へのまなざし」展を見学してきました。

最初は近くの東京大学総合研究博物館で開催されていた「珠玉の昆虫標本 ――江戸から平成の昆虫研究を支えた東京大学秘蔵コレクション」を見学。内部に入った瞬間に見える、一面の昆虫標本は圧巻の一言でした。貴重なものが無料で見学できる穴場スポットかと思います。

その後、本郷キャンパスを通り抜け、「旧岩崎邸庭園」を見学しました。

ここは、三菱財閥岩崎家の本邸だった建物とその庭園を公園として整備したもので、現在は洋館・和館・撞球室(ビリヤード室)が残存しています。洋館部分は1896年、三菱財閥の三代目である岩崎久彌が建築家ジョサイア・コンドルに設計させたものです。コンドルは、鹿鳴館やニコライ堂などを設計し、弟子には東京駅や日本銀行を設計した辰野金吾がいます。 当初、お雇い建築家として来日し、様々な建物の設計を手がけ、工部大学校(現在の東京大学工学部建築学科)の教授として多くの建築家を育成し、明治以後の日本建築界の基礎を築きました。

そして、ようやく国立近現代建築資料館へ。

今回スポットが当てられた時代は、近代化・都市化・工業化・機械化の波の中で、急激な戦後復興が行われていた頃です。しかし、その時代に活躍した建築家たちの活動の中には、21世紀の今にも通用する豊かな〈まち〉の再構築、それを支える〈都市へのまなざし〉の萌芽的な例が、すでに多様なかたちで見いだされます。
今回は、坂倉準三、吉阪隆正+U研究室、大髙正人などの大量の建築資料群から、彼らが思い描いた〈まち〉や〈都市〉に関連する資料が展示されています。

街歩きには厳しい日でしたが、照り付ける太陽と、展示空間のひんやりした空気のコントラストが印象的な見学会でした。

次は何を見ることが出来るでしょうか?楽しみです。

ギャラリー

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