今回は平日の午後、東京オペラシティアートギャラリーで開催中の「田根 剛 ─ 未来の記憶」を見学してきました。
フランスを拠点に世界各地でプロジェクトを進め、現在、幅広い注目を集める気鋭の建築家・田根剛の展覧会です。
20代の若さでドレル・ゴットメ・田根(DGT.)として、「エストニア国立博物館」の国際設計競技に勝利し、約10年の歳月を経て2016年に同プロジェクトが竣工を迎えるなど、国内外の注目がさらに高まっています。また、2012年に行われた新国立競技場基本構想国際デザイン競技に参加し、11人のファイナリストに選ばれた「古墳スタジアム」は幅広い層に知られるきっかけとなった作品です。現在はパリを拠点に、活動の場をさらに広げています。
今回の展覧会では、場所をめぐる記憶を発掘し、掘り下げ、飛躍させる設計手法と、そこから生み出された「エストニア国立博物館」、「古墳スタジアム」といった代表作や最新プロジェクトを大型の模型や映像などによって見ることができます。
「記憶は現在を動かし、未来をつくる」という信念にもとづいた田根剛の設計した建築やプロジェクトは、建築の持つ力や使命、未来への可能性を大いに感じさせるものでした。
今後多くの作品が続々と完成を迎える建築家・田根剛の作品について、ゆっくりじっくりと見学することができた貴重な時間となりました。