すっかり秋の気配を感じるようになり、朝晩は涼しく、過ごしやすいこの頃です。
今回は金曜日の午後、穏やかな陽気の中、国立競技場のスタジアムツアーに参加し、新しくできた競技場を外部から、内部から体感してきました。その後、徒歩でGAギャラリーへ向かい、現在開催中の「島田陽/タトアーキテクツ 住宅 展」を見学しました。〝大きな〟建築から〝小さな〟建築まで、過ごしやすい気候の中での楽しい建築散歩となりました。
不定期開催中の国立競技場スタジアムツアーは、選手ロッカールームや競技トラックなど、通常は見ることのできないエリアをオリンピック・パラリンピックの記憶と共に巡るものです。
2019年11月末に竣工した国立競技場。「杜のスタジアム」をコンセプトに、市民に開かれた、そして世界に誇れる日本らしいスタジアムとして、さまざまな発想と技術、創意工夫が盛り込まれています。歴史ある明治神宮外苑の自然と調和し、100年後を見据え、エリア一帯の貴重な緑を未来に残し、市民に開かれた「杜のスタジアム」が誕生しました。
日本の伝統建築の特徴を継承した軒庇の連続した水平ラインと深い陰影が日射と雨を遮り、柔らかな影が神宮の杜の木と調和します。大屋根のトラスには鉄骨と木を組み合わせた構造部材を採用することで、全ての観客、アスリートが木の温もりと日本らしさを感じられるスタジアムです。自然の力を活かした快適な観戦環境の創出として、夏季は「風の大庇」と「風のテラス」から観客席に風を呼び込み、フィールドから発生する熱や湿気、観客から発生する代謝熱等を除去します。
「杜のスタジアム」として、5色のアースカラーをモザイク状に配置した観客席は森の木漏れ日を創出し、空席が目立たないことで人で賑わっているかのような効果ももたらします。
とにかく、見どころ満載の国立競技場でした。ちょっとした散歩のついでに見学してみても十分に楽しめると思います。
GAギャラリーでは、書籍「島田陽 住宅」の出版を記念した建築家・島田陽の展覧会です。新しい発見に溢れた住まいの提案と島田陽の思考を垣間見ることが出来る展示となっており、同書に収録されている22作品と3つの新作が模型と共に紹介されています。
そこでの暮らしがイメージでき、ワクワクするような住まいの在り方をきっと、そーっと感じることが出来ると思います。
展覧会や街歩きには良い時期になっています。
次は何を見ることが出来るでしょうか?
次のプレ研見学会もお楽しみに。