日本の街角でよく見かける小さな公園(ポケットパーク)は、大規模な開発の際法令上の要求に沿って、仕方なく設けられたという公園が多い。殺風景で、利用対象者や目的のはっきりしない公園となっている。ここでは、住宅を地下に埋めることで、もともとポケットパーク程度の大きさしかない敷地全体を、オープンスペースとして開放しようという計画である。地上のオープンスペースには遠くからでも目を惹く、シンボリックな形態のガラスの箱を置き、そこは盆栽を楽しむ教室やギャラリーとして開放する。住宅は地下であるため、静かでプライバシーも確保されている。そして、暗くじめじめした空間にならないよう、自然光と通風も確実に得られるよう工夫されており、快適性も備えている。